空母シャルル・ド・ゴールの感染 Porte-avion Charles de Gaulle

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© Christophe Simon / AFP

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ここ数日、ニュースに登場するのは航空母艦シャルル・ド・ゴールの新コロナウイルス感染です。先日のアメリカの空母ルーズヴェルト事件を彷彿とさせますが、軍上層部の隠蔽体質が問題になってきました。最初の集団感染が起こったオワーズ県にある空軍基地の件はル・モンド紙の記事にも載りましたが、ここでも軍の対応に内部から批判の声が上がっているのです。

乗組員1767人の空母シャルル・ド・ゴールが中東におけるテロ国際協力支援でフランスを出発したのは1月12日のこと。地中海で任務を終えた後は、北海と大西洋の保安活動に参加し、3月13日にブレスト(ブルターニュ地方)に寄港しました。これまでは外部との接触はなく、初めて陸に上がったとされています。この数日前に「数人」が新コロナの症状を出していましたが、マスク着用及び船内の消毒を行ったのみでした。空母内では水兵たちは共同生活をしています。大部屋には24人まで泊まれるそうです。当然のことながら、社会的距離の確保はできません。彼らは3日間の休暇を取り、再び空母に乗りました。そして、4月8日、約40人の乗組員が感染症状を示した時点で、急遽、検査員を乗船させることが国防省から発表されました。10日には50人の感染が確認され、空母は12日にトゥーロン港に着きました。そして、14日に全員の検査が行われ、15日夜、乗組員の3分の1以上にあたる668人の陽性が確認されたと発表があったのです。30%の結果はまだ判明していない為、最終的な数字は増えると予想されます。

どうして集団感染が起きたのか?乗組員を感染から守る対策は十分に取られたのか?今、多くの疑問が起こっていますが、本日、議会の国防委員会でパルリー国防相が質問に答えることになっています。現在、乗組員は全員下船し、14日の隔離生活に入っていますが、そのうちの31人が入院となり、ひとりは集中治療室です。

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