いつまで続く?交通スト La grève continue

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© François Mori / AP

12月5日に始まった交通ストライキは今日で連続30日となりました。フランス始まって以来の長いストです。この期間に仏国鉄が払い戻した切符は140万枚に上り、減収は計り知れません。一方、パリの地下鉄やバスは僅かながら運行されている為か、利用者に多大な不便をかけているにもかかわらず、払い戻し等の話は今のところ、聞こえてきません。年末年始の休暇で、政府と組合の話し合いは滞ったまま。この調子で行くと、次のデモ行進が予定されている9日までは解決の糸口が見えません。1月いっぱいは、混乱が続くだろうとの悲観的な見方もあります。

一方、アメリカ系資産運用会社「ブラックロック BlackRock」がこの年金改革に影響を与えているのではないかという疑念が浮上してきました。これまで、フランスでは年金保険料の支払い上限は「年収32万ユーロ」で、保険料28%は雇用者と被雇用者(60%、40%)とで払っていました。ところが、改革後には上限が12万ユーロとなり、それ以上の所得額に対しては2,8%のみの保険料となります。つまり、高額所得者は実収入が増え、国からの年金額が減る分を銀行や保険会社の年金保険で補うという形にするわけです。そこで、先のブラックロックの登場となり、国庫に入るはずの保険料が民間へ流れることになります。

2017年に本社の最高責任者がエリゼー宮に招かれ、マクロン大統領と面会しており、先週発表された今年のレジオン・ドヌール勲章受賞者リストにはフランス・ブラックロック社長の名前があったことから、俄然この会社に注目が集まっています。

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