ピラミッド誕生から30年 Pyramide du Louvre 

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ピラミッド誕生から30年  Pyramide du Louvre 

ルーヴル美術館広場に全面ガラスのピラミッドが出現したのは1989年のこと。当時は賛否両論、ルネッサンス様式の優美な建築物と斬新なデザインの組み合わせが物議を醸しました。そのピラミッドも今年で30年、今ではパリの風景としてすっかり馴染んでいます。それを記念して、今年は様々なイベントがありますが、ピラミッドのある広場には騙し絵のインスタレーションが登場しました。

この仕掛け人はパリ生まれのコンタンポラリー・アートの旗手JR*。1983年生まれの彼は2001年頃からストリート・アーティストとして活動を始め、 巨大な写真を世界中の壁に貼ることによって有名になりました。今ではパリとニューヨークにスタジオを持ち、様々な映像製作にも参加しています。

そのJRとルーヴル宮殿の組み合わせは注目の的。私も巨大騙し絵を見るべく、今朝9時の広場解禁時に行ってみました。ところがどこから見ても3D映像は見当たりません。乱雑に地面に白黒写真の紙が貼られているだけです。すでに所々剥がれて汚れています。広場に立つ私から見ると、紙に覆われた地面があるだけなのです。JRが意図した「騙し絵」はルーヴル宮殿の高いバルコニーから広場を見下ろさないと見ることができないのでした。何だか肩透かしにあったようで、がっかりです。これは明日の夜には撤収されるそうですが、誰が掃除をするのか気になりました。

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